私は複数の銀行口座をもっていて、それぞれ別のクレジットカードを作っている。
つまり、銀行口座の数だけクレジットカードを持っている。
今日もお盆なのに、ひとりで事務所にこもって仕事(?)をしていた。
人通りの少ないところなので集中して作業できるが、3時間もすると飽きて人恋しくなった。
無性に人間と会話したくなったが、手近に人はいないし、事務所の存在自体をできるだけ秘密にしている。
誰か暇そうな友人を呼び出そうかと考えていたら、くだらないことを思いついた。
クレジットカードの「勤務先」を、サラリーマンとしての会社ではなく、個人事業の事務所の方にしたら、カードが停止されるのだろうか?
いろいろなところで、フリーランスや個人事業主はクレジットカードを作ってくれないという話をよく聞く。あるいは、収入が不安定ということで、クレジットカードを停止されるとも聞いたことがある。
しかし、実際のところどうなのだろうか?
クレジットカードは、実質的に一枚以外使用していないので、それ以外は利用停止になってもかまわない。
息抜きをかねて、やってみた。
ドキドキしながら、みxx銀行で作ったセゾンカードのデスクに電話してみた。
自動音声の案内で、カード番号と暗証番号を入力させられた。
対応したオペレータに、カードを作るときに登録した勤務先を変更したい旨を伝えた。
事業所名と事務所の電話番号と今年の年収を訊かれた。
始めたばかりなのでわからないが、200万円と適当に言った。
それで終わりだった。
素っ気ない機械的な対応で審査も何もない。
私の「孤独」は癒されなかった。
次に旧UxJ銀行の時に作ったDCカード。
後に合併して同一銀行で口座が二つになってしまったので、口座ごと放ってあった。
ここも自動音声の案内でカード番号を入力させられた。
オペレータは若い女の子らしく、すこしたどたどしかった。
自宅の電話番号と生年月日を確認された。
しかし、やはりここも事業所名と電話番号だけ伝えればOKだった。
次に三xx京xxJ銀行のVISAカード。
サポートデスクのオペレータに、電話での手続きはできないといわれた。
カードを作った銀行の支店に、クレジットカードと通帳とキャッシュカードと印鑑をもって行って、手続きをするように言われた。
ほかのカード会社は電話で済んだのに、厳しい。
審査をされてカードを停止されるのではないかと思った。
昼食で外に出るついでに、銀行に行った。
案内に立っている若い女の子の店員に要件を伝え、専用用紙に記入して待つ。
10分以上も待たされた。
やっと番号が呼ばれて、用紙とクレジットカード、通帳、キャッシュカードを渡した。
それから30分近く待たされた。
やはり退職して自営業だと審査が厳しいのだろうか?(実際は退職してないが)
噂通りカードを停止されるのか?
緊張して待っていた。
名前を呼ばれた。
にこやかな笑顔で、お待たせして申し訳ありせんと言われた。
なにも支障なく、勤務先変更されてしまった。
拍子抜けしてしまった。
受付の女性は、NISA口座とか投資信託とかの金融商品の勧誘をはじめた。
聞き流してパンフレットだけ貰った。
今回のことで、退職したからといってクレジットカードがすぐに停止されることはないことがわかった。
ずっと昔、一時的に無職だった時、クレジットカードの更新で連帯保証人を求められたことがあった。
時代が変わったためか、今回は連帯保証人も求められなかった。
失業者と個人事業主は区別するようになったのかもしれない。
ボーナスが入ったばかりだったので、銀行残高がいつもより多かったことが影響したかもしれない。
終わってみれば、自分でもなんと無駄なことをしたのかと思う。
まぁ、人間と話ができて、孤独を癒すことができたのでよしとしよう。