去年の今頃から独立開業を思い立って、情報収集をしていた。
その頃は、どうしてよいか全くわからず、最初はフランチャイズで経験を積もうとか、虫のよいことを考えていた。
知人が以前クリスピー・クリーム・ドーナッツをやりたいと言っていたので、ちょっとした飲食店でもよいかと思い、東京ナポリタンのフランチャイズを調べたりもした。
その結果、調べれば調べるほどフランチャイズは怖いと思うようになった。
まず、契約料などがべらぼうに高い。
契約料・条件の詳細がどこにもなく、まずセミナーに出席してくださいというものも多かった。
うっかりセミナーに出席してしまうと個人情報を握られた揚句、フランチャイズ会社の土俵に乗せられてしまうことになる。
自己啓発セミナーの手法である。
コンビニは初期投資額が高すぎるので最初から対象外にしていたが、ネットで経験者の話を読むと、日本を代表するコンビニチェーンでも悲惨な状況が分かってきた。
また、運よくフランチャイズ店がうまくいったとしても、すぐ近くに親会社が直営店を作ってしまい。売上を奪われてしまうらしい。
儲かるとわかった場所は、直営店を作った方が親会社は儲かる。
毎月のロイヤリティを払う分だけ不利なため、いずれ廃業するしかなくなるのだ。
廃業して分かったFC契約の怖さ―ファミマ元店主の体験記 (マイブックレット)
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フランチャイズは立ち上げは楽かもしれないが、経営者としての勉強にはならないし、親会社の都合に振り回されることは理解した。
それ以上に、親会社だけが儲かるシステムであることに気づかされた。
どこかでフランチャイズに批判的な税理士が書いた記事を見た。
彼は、フランチャイズに頼ることによって経営者として必要な能力が育たないという。
コスト管理も商品仕入も宣伝も、全て親会社の指示に従うだけなのだ。
試行錯誤して自分の頭で考えないと経営感覚を身につけることができない。
世の中にうまい話はないことを改めて思い知った。