青色申告の決算処理のまとめを続ける。
残高不一致チェックと貸倒損失、前払経費は済んだものとする。
(5)未払経費の繰り越し
11月~12月でのクレジットカード購入や12月分の買掛けの仕入は、支払いが来年になることが多い。
今年のクレジットカード決済で来年1月以降に引き落としされるものは、「未払金帳」に入力しておく。
買掛けの仕入は、「買掛帳」に入力しておく。
やよいの青色申告ソフトが損益計算書を作成するときに自動計算してくれるので、「未払金帳」と「買掛帳」に仕訳入力していれば問題ない。
(税務署が所得税を計算するときに必要なのは、収入から必要経費を引いた”利益”である。今年の売上が今年中に入金しているか、あるいは経費を支払いしているかは関係ない。未払い・買掛けとして計上されていれば”利益”は計算可能である)
(6)前受金の繰り延べ
通常の事業ではあまり発生しないと思うが、手付金を先に受け取って、納品は来年になるケースにあたる。
今年中に代金を受け取っていても、来年に売上をするものは今年の収入金額にはしない。来年の売上である。
・「現金出納帳」あるいは「預金出納帳」を開き、相手勘定科目に「前受金」を選択し、「収入金額」に受け取った金額を入力する。摘要には”来年納品手付け金”など分かりやすいように入力しておく。
来期に実際に納品を行ったら「前受金」を「売上高」に振り替える。
また前払費用の繰り越しと同じように、
大家業のアパートの賃貸で1年分を前払いで受けとっている場合では、来年の分を期間で按分して、今年分の収益から除外する必要がある。
1年分をうけとった時点で、今年分を「売上高」に計上し、来年分は「前受金」として仕訳入力しておくと間違いがない。
来年分は、来期の期首で「売上高」に振り替える。