知り合いの知り合い(つまり私の知らない人)の電気工事の人がネットオークションへ不要になった電設部材を出品したいということで、お手伝いをすることになった。
その人は、先週、計測データのことで電気工事店で社長さんと話をしていたときに、ふいにやってきた。
その時に愚痴混じりに、社長さんと話をしていた。
なんでも一度建物に取り付けたスイッチとか照明器具が、顧客の都合で全て取り換えになったとのこと。
スイッチの単価は数百円だが、照明器具はダウンライトとかスポットライトとか種類がたくさんあり、中には数万円するものもあるらしい。
未使用なら電材問屋に返品できるが、設置後では無理だ。
普通の商行為なら一度見積もりで合意して、しかも設置完了していたものを変更するのだから、お金を払ってもらうべきである。
でも世の中、そう良くはできていない。
新しく納入して設置した電気資材はお金を支払ってもらえるようだが、元のものは全て損失となる。
それで安くてもよいから、どこかの工事で買い取ってくれるよう社長にお願いに来たようだ。
社長も経験があるのか親身に聞いていたが、今は照明器具関係の商談もなく、個人で買い掛けするには金額が大きすぎる。
結局は、社長も慰めることしかできなかった。
困ったのか、私に話を振ってきた。
思いつきで、ネットオークションに出品できないかと言った。
とたんに大声で「おう、その手があったか!!」と二人で盛り上がった。
私は関わる気がなかったので、ネットオークションの話はうやむやにして夕食に遅れるからと、すぐに帰った。
後日、電気工事の社長から電話があり、彼がやはりネットオークションでいいから売りたいとのことだった。
「もうすぐ年末で、損失をなんとかしないと首をつるかもしれない」と脅すようなことを言う。
私はずっと昔に落札はしたことはあるが、出品したことはない。
ここは人助けだと思って、お手伝いすることにした。
メールアドレスやログインIDも持っていないとのことで、個人情報を教えてもらってIDを作るところからはじめた。
振込口座は”信用金庫”だったが、オークションのためにネットバンクの口座を作ってもらうのは時間がかかるのでやめた。振込手数料が高くなるが仕方ない。
とりあえず不要器具の中で、最も売れそうなものを教えてもらい、メーカーのホームページから商品画像と説明を取ってきて、オークション出品情報を作成した。
様子見ということで、1点だけ先に出品した。
オークションが落札されるか、楽しみだ。
調べてみると、オークションの代行業は結構あるようで、在庫の管理から発送まで手掛ける業者もある。
こんなことも商売になるのだと感心した。