サラリーマン兼業を止めて独立した場合、事務所をもつ必要がある。
自宅を事務所にしている人が大多数だと思うが、個人的には遠慮したい。
自宅は私生活の場であるし、仕事とはいえ見知らぬ人が出入りしていると近所迷惑になる。(親の事業を引き継ぐなら別だが)
電話や会社住所を自宅と同じにすると、個人情報を守るのが難しくなりそうだ。
だが、事務所を持つだけで維持費がかかる。
事業がうまくいっていれば問題ないが、月に10数万円はかなりきつい。
知り合いの社長に聞いてみたら、即答された。
「事務所は必ず必要だ。一軒家は資金的に無理だろうから、中古マンションを購入しろ」
予想外の回答だった。
事務所を持つ理由は、
・知り合いや業者が気軽に雑談に立ち寄れる場所が必要。
・雑談から情報を仕入れたり、仕事を紹介してもらえることがある。
・コーヒーやお茶菓子を毎回出していると、気がひけるのか細かい仕事をもらえることがある。
事務所を賃貸するか、購入するかは、人によって意見が割れるところだ。
賃貸を推奨する人は、
・30年ローンで借金を背負わなくてよいこと。
・場所や広さの選択に失敗したり、事業拡大・縮小などで状況が変わったら、引越しができる。
などを理由にあげる。
購入を推奨する人は、
・借金といっても、払えば「自分の資産」となること。
・自分の城なので安心できる。
という理由をあげる。
どちらも一理あると思うが、社長さんが購入を勧めた理由は、
・賃貸は費用だが、購入は自分の資産になる。
(固定資産税・管理費なども払うことになるが、賃貸はオーナーの払う税金・諸費用も含んだ価格設定であるから、どうせなら自分のためにお金を払うべき)
・事業資金を銀行から調達する必要があるとき、夜逃げするときに持っていけない不動産は信用・担保となる。
(中小企業の社長が自社ビルを建てたがる理由でもある)
・親の遺産などで安易に独立起業する人が多いが、ほとんど失敗している。自分で借金を背負って必死に仕事をしている人の方が、大成功とはいえないが10年以上続いている例が多い。
社長さんからいろいろお話を聞かせてもらったが、自分では答えがでないままだった。
何とはなしに、不動産情報を検索してみた。
私の住む地方の小都市の登録情報は8件しかなかった。
しかも、どう逆立ちしても手の出せない高級な物件だけだった。
不動産情報サイトはこの程度のものなのだろう。
まだ先の話であるし、その時は地元の不動産屋めぐりをして探すしかない。
よい物件に出会えるかは運しだいだから、購入か賃貸かはその物件をみて決めるしかない。