塩野七生氏によると、複式簿記は中世ヨーロッパの「エコノミックアニマル」と呼ばれたヴェネチア人が発明したそうです。
本当に収益があるのかどうかを把握するには、複式簿記が欠かせません。
忙しく働いていても実は赤字だったというのは、よくあります。
しかし、領収書集めと帳簿記入はかなり面倒であることは確かです。
安い税理士を見つけて帳簿付けと収益管理を委託するのも合理的な手段だと思います。ネットで検索すれば、山のように見つかります。
税理士と直接会うことはなく、毎月領収書を郵送すると、報告書と帳簿を作成してくれます。決算の時には、提出用資料も作成してくれるかもしれません。
世の中、IT化が進んでいますので、自分でPCソフトを購入して入力することができます。
私は近い将来に、株式会社設立を目指していますので、簿記・会計の基礎知識を身につけなければなりません。また個人事業主にとって、商業簿記の知識が損になることはありません。
当然、自分で複式簿記の入力をすることにしました。
PCソフトで入力するのですが、次の3点から選ぶことにしました。
・みんなの青色申告
・ミロクのかんたん!青色申告
・やよいの青色申告
それぞれ体験版をダウンロードし、操作性とわかりやすさについて確認しました。
1.みんなの青色申告
基本的に有名人をキャラクターに使う製品は買わない主義ですが、一応は試してみました。
やよいの青色申告を試した後だったので、会計ソフトの使い方のコツを学習していたので、特に難しいという印象はありません。
やよいの青色申告に比べて、製品価格と更新料が安いですが、千円二千円の差に目くじらを立てるのであれば、会社設立は諦めたほうがよいと思っています。
可もなく不可もなく、CMだよりの安売りソフトという印象しか残りませんでした。
2.ミロクのかんたん青色申告
ミロク情報サービスという会計事務所のソフトです。
初期設定から躓いてしまいました。開業時の預金残高の入力方法がわかりませんでした。ネット検索しても情報なし。お手上げでした。体験版なのでサポートにも質問できません。
5年間更新料なしで、お得な感じはしますが、使用感は堅苦しくていまいちだと感じました。会計士的には正しい作りなのかもしれませんが、初めての人間には敷居が高いです。
私は5年も青色申告する気はなく、会社設立を目指しているので、5年間無料もメリットはありません。
3.やよいの青色申告
やよいの青色申告は、直感的に使いやすく感じました。
毎年更新しなければなりませんが、9千円程度ですから大した費用ではありません。
(会社設立したら高額な会計ソフトを買うか、税理士と契約することになるので)
また、どういうわけかわかりませんが、ネットで仕訳や入力方法を検索すると、ほとんど全てが、やよいの青色申告を使用した説明でした。
会計的な面から、少し批判的な意見がありましたが、わかりやすさを優先したためのようで、高度な使い方をしなければ問題となりません。
ほかのソフトは、実際の使用感の情報を見つけるのも難しい状況です。それほどシェアの差があるということなのでしょう。
私の場合、直感的な使いやすさと情報量の多さから、やよいの青色申告を購入しました。この一ヶ月間の使用感は十分満足のいくものです。
初めて利用するものは、とりあえず「勝ち馬」に乗るのが得策だというのを実感しました。経験をつんで評価できる知識がついてから、自分に合ったものを利用すべきです。